「現役東大生だが上野千鶴子の祝辞はゴミだと思う」の増田にコメントしてみる

上野千鶴子氏が東大で行った祝辞が話題である。

平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学

多くの人はこの祝辞を称賛しているが、この上野氏の祝辞に対して批判する増田記事があった。

anond.hatelabo.jp

この記事を見て思うところがあったので、それを書いてみる。

増田へのコメント

事実、各種のデータが、

↑ここ統計データを示せよ。なんで女子が差別されてる話は具体的な数字出しまくったのに女子が優れている話は具体的な数字出さないんだよ。

合格率に関しては細かい数字を出したのになぜこちらは出さないのか、という意見は分かるが、「少なくとも高校生くらいまでの学力という観点では男性よりも女性の方が優秀である」ことは多くの統計データが示しているのは事実だと認識している。例えば、PISAの報告書がある。

https://www.oecd.org/pisa/pisaproducts/pisainfocus/PIF-49%20(jpn).pdf

この報告書では、男子の方が女子よりも低成績であることを懸念している。その一因としてビデオゲームの影響があるのではないかと推測している。 学力という面では、男性よりも女性の方が優秀であるという事実はもっと広まるべきだと思う。

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。

↑恵まれない人を助けることに繋がらない学問やっちゃいけないの?ブラックホール撮影しちゃだめ?ニュートリノ観測しちゃだめ?

上野氏は「恵まれないひとびとを助ける学問をやってください」とは言っていないと思う。
もちろんそういう学問をやってもよいが、困難な環境にいる人たちを支援する活動に参加したり、そのような団体に寄付したり、そのような人たちを助ける考えを広めたりすることに力を使ってほしいと言っているのだと解釈した。 この部分は私も賛成である。

そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。

↑まずこの弱者って特に女性を指してるの?だとすれば女性は謂れなき差別を受けていてそのために被害を受けているという話だったよね?てことは女性は謂れなき差別を受けたままで尊重されるべきってこと?意味不明じゃない?

この上野氏の発言には私も違和感があった。
私は、「元来女性は弱者ではないはずなのに、さまざまな外的要因のせいで女性が不当に弱者にさせられている」と考えている。そのように言ってしまうと女性は劣っているという話になってしまわないだろうか。

まとめ

私は、上野氏は「活動家」だと認識している。上野氏の思想や活動は賛同できないものも多い。 しかし、この祝辞は総じてよかったと思う。素直に、これを入学式で聞くことのできる東大生は羨ましいと思った。

一方で、増田のような反対意見、批判的な意見も出てしかるべきである。 賛成意見、反対意見をお互いに交わし、議論を深めることで、上野氏の祝辞にもある「これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けること」ができると考えている。